古典部(米澤穂信) カテゴリ記事一覧
- 【ふたりの距離の概算】解釈が個を生成する
2012.06.23
ふたりの距離の概算(米澤穂信) 年度が改まり、神山高校古典部は新入部員を迎える時期となった。しかし、特に何か活動をしているともいえない古典部は、アピールできる要素もなく、形式的に募集をかけているだけに過ぎない。だがそんな部活にも、声をかけてくる新入生がいた。それが大日向友子だ。書評評価:☆☆☆☆☆ 年度が改まり、神山高校古典部は新入部員を迎える時期となった。しかし、特に何か活動をしているともいえない古... - 【遠まわりする雛】思いが交錯する短編集
2012.05.06
遠まわりする雛(米澤穂信) 神山高校古典部の四人の関係が変化していく一年間を描く七編の短編集。合宿に行ったり、初詣に行ったり、バレンタインデーがあったり、ひな祭りに参加したりというイベントに接しながら、その際に起きる小さな事件を折木奉太郎が解き明かすことで、伊原摩耶花と福部里志の関係、そして千反田えるの気持ちが明らかになっていく。書評評価:☆☆☆☆☆ 神山高校古典部の四人の関係が変化していく一年間を描... - 【クドリャフカの順番】期待という名の羨望
2012.05.06
クドリャフカの順番(米澤穂信) 神山高校文化祭、通称カンヤ祭前夜。古典部の面々は眠れない夜を過ごしていた。文集「氷菓」を何とか刊行することは出来たものの、発注ミスで30部のはずが200部で納品されてしまったのだ。一部200円で120部売らなければ赤字になってしまう。書評評価:☆☆☆☆☆ 神山高校文化祭、通称カンヤ祭前夜。古典部の面々は眠れない夜を過ごしていた。文集「氷菓」を何とか刊行することは出来たものの、発注ミ... - 【愚者のエンドロール】重層的な謎解きともがく少年
2012.05.06
愚者のエンドロール(米澤穂信) 姉の折木供恵に踊らされ古典部に入部した折木奉太郎は、神山高校文化祭、通称カンヤ祭にまつわる過去の因縁を解き明かした結果、周囲のエネルギーが必要な薔薇色の生き方に何の引け目も感じなくなった。そして、古典部の千反田えるや福部里志、伊原摩耶花からは、奉太郎には謎を解き明かす資質があるかもしれないと思われるようになった。もっとも、自分ではそんな特別な何かがあるなどとは信じて... - 【氷菓】役割分担による日常からの逸脱
2012.05.05
氷菓(米澤穂信) 神山高校に入学した折木奉太郎は、省エネな生き方をしたいと考えている。熱血したり、熱中したり、やりたいことがある人は素直にすごいと思うが、特に羨ましいとも思わない。友人の福部里志からは、灰色の人生とからかわれている。書評評価:☆☆☆☆ 神山高校に入学した折木奉太郎は、省エネな生き方をしたいと考えている。熱血したり、熱中したり、やりたいことがある人は素直にすごいと思うが、特に羨ましいとも...