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【うちの居候が世界を掌握している!】居候の成功者

うちの居候が世界を掌握している!(七条剛)

 世界的企業オリオンリュートの創業者である中学生の笠取真哉は、父の形見の望遠鏡を受け取るため、飯山工務店へとやって来た。引き渡す条件は、一ヶ月間、飯山工務店に居候することだという。




書評


評価:☆☆☆☆☆

 世界的企業オリオンリュートの創業者である中学生の笠取真哉は、父の形見の望遠鏡を受け取るため、飯山工務店へとやって来た。引き渡す条件は、一ヶ月間、飯山工務店に居候することだという。
 長女の飯山桃香は大反対するのだが、次女の飯山莉子は棄権、三女の飯山優希は賛成と、民主主義的プロセスにより、真哉の居候は決定した。秘書のルファ・マルティーニに居候先となる離れの改装を手配させ、CEOのウォルフガング・キルマンとも連絡を取らない真哉は、成功者となって得たものの代わりに失ったもの、家族を手に入れるため、普通の中学生として、居候生活を営むことにする。

 第4回GA文庫大賞優秀賞受賞作「ユーキノカケラ」を改題。社会的成功を収めた中学生が主人公のため、ヒロインに襲いかかる試練もお金絡みのことが多い。当然、それを解決する手段は、お金と権力になる。基本的に社長であることは秘密のため、解決のための行動に嫌みが出る瞬間が少なく、許容範囲内で収まっている感じだ。
 真哉は5年ほどで一大企業を立ち上げたことになるが、技術的蓄積がものを言う業界で、この期間はあまりにも短すぎるだろう。設定上、真哉がほとんどの特許を持っていることになっているが、これも発見から実用化までの間にはある程度の時間が必要だろうし、現実味は薄い。既存の企業を買収しまくって統合し、そのコアとなる技術を開発したくらいに理解するのが妥当かも知れない。


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