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【裏ギリ少女】裏切る少女

裏ギリ少女(川崎中)

 バーグ・ティーン(若年性異理症)は、千人に一人ほどの確率で十代に発生する現象だ。多くの人は二十歳を過ぎるまでに消え去るのだが、まれに死ぬまで残ることがある。その起きる現象とは、既存の物理とは異なる物理を導くこと、平たく言えば超能力だ




書評


評価:☆☆☆☆☆

 バーグ・ティーン(若年性異理症)は、千人に一人ほどの確率で十代に発生する現象だ。多くの人は二十歳を過ぎるまでに消え去るのだが、まれに死ぬまで残ることがある。その起きる現象とは、既存の物理とは異なる物理を導くこと、平たく言えば超能力だ。

 一条芹葉の主催する抱擁の会に所属させられているため、女子生徒から変態扱いされている小早川小春は、登校中、車に轢かれて吹き飛ぶ少女を目撃する。もう助からない。そう思いつつ、励まそうと手を取った小春は、奇妙な現象を目撃した。あれほど吹き飛ばされていた少女は、傷ひとつなく、元気に走り去ってしまったのだ。
 そのことを、ひとつ年上のクラスメイトの月丘茜に話していたところ、彼らのクラスにくだんの彼女、星空ゆずきが転入してくる。

 一方、小春の双子の妹の小早川菜々千と小早川千歌は、訳ありの少女を拾い、自宅に匿っていた。

 第17回スニーカー大賞優秀賞受賞作。中二設定のラブコメ。主人公は息をするように嘘をついているようでありながら、幼い頃にそうならざるを得ない事情を抱えている。その事情から何とか抜け出せたところ、かつての自分のような少女と出会うことになるのだ。
 続編はなく綺麗にまとまる系の話かなと思ったが、最後の一行で新たな展開が生まれた。「空色パンデミック(本田誠)」「魔術師たちの言想遊戯(一橋鶫)」と共通するものを感じる。


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