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【銀河英雄伝説外伝 (5) 黄金の翼】若き日の苦悩

銀河英雄伝説外伝 (5) 黄金の翼(田中芳樹)

 トクマノベルスには収録されていなかった短編をまとめた、シリーズ最終巻となる短編集だ。登場人物たちの位置づけ上、どうしても帝国側のエピソードが多い。




書評


評価:☆☆☆☆☆

 トクマノベルスには収録されていなかった短編をまとめた、シリーズ最終巻となる短編集だ。登場人物たちの位置づけ上、どうしても帝国側のエピソードが多い。

「ダゴン星域会戦記」
 宇宙暦640年(帝国暦331年)、ゴールデンバウム朝銀河帝国は、初めて自由惑星同盟と接触した。叛徒の存在を知った帝国軍は、懲罰艦隊を派遣する。それを迎え撃つ自由惑星同盟軍は、リン・パオ中将を司令官とし、ユースフ・トパロウル中将を参謀長とする艦隊だった。
 グダグダで始まり圧勝に終わる会戦の顛末が描かれる。

「白銀の谷」
 イゼルローン要塞に近い極寒の惑星カプチェランカに、幼年学校を卒業したばかりのラインハルト・フォン・ミューゼル少尉とジークフリード・キルヒアイス准尉が着任した。二人の初陣である。
 しかしその初陣は、栄誉にばかり包まれたものではなかった。ラインハルトの姉である寵姫アンネローゼを憎むベーネミュンデ侯爵夫人の魔手が、二人の命を狙っていたのだ。

「黄金の翼」
 宇宙艦隊司令長官シドニー・シトレ大将は、四度目の正直を狙い、大艦隊をひきいてイゼルローン要塞へと向かっていた。その副官の一人には、ヤン・ウェンリー少佐がおり、浮かない顔で作戦の失敗を予感している。
 そして迎え撃つ帝国軍には、駆逐艦艦長として、ラインハルト・フォン・ミューゼル少佐と副官のキルヒアイス中尉がいた。だが彼らには、純粋な戦闘だけではなく、再び帝国中枢から魔手が伸びていたのだ。

「朝の夢、夜の歌」
 憲兵隊に着任したラインハルト・フォン・ミューゼル大佐とジークフリード・キルヒアイス大尉は、幼年学校で発生した殺人事件の捜査へと向かっていた。校長の協力の下、操作に励む二人だったが、彼らの耳に訃報が届く。
 そして、しばらく現場を留守にした二人は、2件目の殺人事件の発生を知らされることになるのだった。

「汚名」
 ラインハルト・フォン・ミューゼル上級大将がローエングラム伯爵家を継承する準備の間、ジークフリード・キルヒアイス中佐は、つかの間の休暇を謳歌することになった。ところが、滞在先のホテルで、暴漢に襲われかけた一人の老人を助けたことで、休暇の予定がくるってくる。
 その老人はミヒャエル・フォン・カイザーリング退役少将といい、戦場での失態で軍法会議にかけられ、軍を追われた人物であり、暴漢はサイオキシン麻薬の中毒患者だった。

「銀河英雄伝説のつくり方」
 田中芳樹氏に対するインタビュー記事。


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