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【ブラック・ブレット (2) vs神算鬼謀の狙撃兵】利用され蔑まれる子供たち

ブラック・ブレット (2) vs神算鬼謀の狙撃兵(神崎紫電)

 ガストレア・ウィルスにより、人類の人口は9割近くを失った。感染したものの多くはガストレアという新生物に変貌し、それを免れたものもガストレアに襲われ殺されたのだ。



書評


評価:☆☆☆☆☆

 ガストレア・ウィルスにより、人類の人口は9割近くを失った。感染したものの多くはガストレアという新生物に変貌し、それを免れたものもガストレアに襲われ殺されたのだ。しかし、ガストレアが嫌う金属バラニウムと、ガストレア・ウィルスの進行が遅延しているイニシエーターと呼ばれる子供たち、そしてそれを導くプロモーターにより組織される民警が、かろうじて都市の形成を許していた。
 そんな都市のひとつ、東京エリアの元首・聖天子の護衛の仕事を任された天童民間警備会社のプロモーター・里見蓮太郎とイニシエーター・藍原延珠だったが、超長距離狙撃により、危うく聖天子を暗殺されそうになってしまう。その犯人は、蓮太郎が偶然であった少女、ティナ・スプラウトだった。

 イニシエーターとして利用しながらも、彼らを赤目と蔑み、人類とは別の存在として差別する多くの人間たちと、ごく少数のそうは考えない人間たちの政治対立。戦後の自分の立場を強化するために、人類同士で起きる対立。圧倒的な力を持つばかりに、その倫理観や幸せを捻じ曲げられて育つ、イニシエーターの子供たち。
 そんな大きな世界構造・環境構造に起因する対立とは全く別に、非常に卑近な、天童木更と肉親の対立、蓮太郎を巡る司馬未織との女の対立など、過酷な時代にあっても身近な幸せを求める、あるいは失ったそれを取り返そうとする人間たちの悲喜交々が描かれる。

 前巻で状況説明や人物紹介を終えたため、それらの設定に基づく、それぞれの立場の人間のあり方がよく見えるようになった。その意味で、今巻は前巻よりも面白いと思う。

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